ファンタジー(空想・幻想)
息子とスクールからの帰りの車中
「ねー お父さん サンタクロースっていると思う?」
「えっ!?」内心戸惑う僕。
この質問に対して、どのような答えが正解なんだろう?
様々な解のパターンを頭の中で想像しながら、とりあえず時間稼ぎに平静を装い
「泰ちゃんはいると思う?」
と質問に対して質問で返す。
「いや、分からない。分からないから聞いてるの。」
としごく真っ当な答えが返ってくる。
「なんでそんなこと聞くの?誰かがなんか言ってた?」
「いや、なんとなくふと頭に浮かんだから。」
「お父さんは・・・いると思う!絵本とかでもたくさん出てくるし。」
「お父さんも見たことないの?」
「見たことは無い。」
「町とかでいるサンタさんは偽物だよね。本物のサンタさんは何に乗ってくるんだろう?」
「トナカイかな」
「え?あのソリに乗って?」
「うん、あの空飛ぶやつ」
助手席に乗る息子の気配を脇に感じながら、何かを考えこむ息子
「サンタさんってお父さんとお母さんなんじゃない?」
「え?違うよ!」
「じゃあ、お父さんとお母さんが、公民館長にお願いして、公民館長が集落の子どもの家におもちゃやお菓子を配ってるんじゃないの?」
「え?それはないでしょ。」
「そうかぁ」
そこで車内でのサンタクロース話は終わったのですが、お父さんとお母さんじゃないとしたら地区の公民館長がサンタクロースかもという現実にありそうな発想はとても面白いなと思いました。
6歳の子なりに、1人のサンタクロースが世界中の子どもたちにプレゼントを配る(しかも空飛ぶソリをトナカイが引く)という発想に非現実的なものは感じつつも、じゃあ、実際のところはどうなんだろうという不思議。
普段はなんだかとてもナマイキで一丁前な口をきく息子ですが、「サンタクロース」が現実とファンタジーの間の存在として彼の中にあるんだなと感じました。
僕もちょうど彼くらいの年の時に、小学校の砂場で同級生の「夜寝たふりをしていたら、父ちゃんがこっそりプレゼントを枕元に置いていったわ。」という発言を聞いて、
「え!そうか サンタクロースは実在せずにお父さんだったのか!」と気付いたのを思い出しました。(あんまりサンタクロースについて考えたりしていなかったように思います。)
6歳になって、大きくなったなと思っていても、まだそんな空想をいだける年頃なんだと思いました。
大人になり、親になった僕としては、その息子のファンタジーの部分をもっと優しく大事にしていきたいなと、ファンタジーの中に生きる子どもを愛おしく感じたのでした。
ファンタジーってなんだか、ドキドキわくわくするもの
大きくなっても、そのドキドキわくわくする、ファンタジーに似たようなそんな感覚を持ちながらあって欲しいなと願います。
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